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AARP全国イベント inラスベガス参加記
( 2004年10月14日-16日 )

  AARP、旧称を全米退職者協会というこの組織は、全米五十歳以上の約三千六百万人を組織する全米一のNPO組織と言われています。この巨大な組織が毎年 全国規模の大企画(ナショナル・イベント)を開催しており、数万人の参加者でにぎわいます。今年は十月十四日から十六日まで、ラスベガスで開催されまし た。

 さすがにこの期間はアメリカ大統領選挙戦のまっただ中、初日の開会式典直後に、大統領候補ケリー氏のあいさつが予定 されていました。AARPとしてはブッシュ大統領も招待したそうなのですが、前日にブッシュ夫人が来ただけのようです。ケリー氏のあいさつになろうとする と、会場からさっさと出ていく人たちと、ケリーと書いた青いプラカードを持って入ってくる人たちとが入れ替わる感じです。全体としては前者の方が多く、結 果、三分の二位の人数になったでしょうか。

 ナショナル・イベントは、高齢者の様々なニーズに応えながら、大きく三つの内 容に分かれます。第一は様々なセミナーの開催です。有名人の講演、ライフスタイル・セッションとかAARP大学とかが多彩に開かれており、例えば二日間に わたるAARP大学のセミナーに出席すると「卒業証書」がもらえます。私も「IDが盗まれる。身分情報保護」や「窃盗、詐欺、ぽん引き防止」、「性と加 齢:古い神話を暴き、未来を予測する」(76歳の女性が放談するこの企画は大人気でした)、「健康と栄養」等に出席し、卒業証書を受領しました。それぞれ の会場には大きな画面で発言者が映し出され、発言字幕が次々に出ますので、私にとっては大変助かりました。

 第二の内容は 見本市、エクスポです。三百数十の展示区画(ブース)にAARP本体や取引・協賛会社がひしめき合っていました。保険、旅行・ホテル、レジャー、IT、 家・家具、自動車、薬、健康などのテーマでブースがまとまっています。ブースに置かれた現物は目で見てさわって体験できる、ユニバーサル・デザインや個人 住宅用高齢者向けドア着き湯船(バスタブ)などを見て回りました。この見本市会場の中には小さな二、三〇人向けの発表ステージが五カ所も設けられ、旺盛に 発表会が開かれていました。全体としてなかなかの盛況でした。

 第三の内容は、映画企画や旅行企画です。朝からグランド キャニオン遊覧飛行などが連日催されていました。また、ラスベガスといえばカジノ。参加者に配布される緑色のつり下げバッグを持ってスロットルマシン(遠 目にはパチンコ台に似ている)に熱中する人を結構見受けました。私はもちろん素通りです。

 私は、この後、障碍者自立生活センターと高齢協の合同研修企画の参加者と合流すべく、十六日深夜にラスベガスを発って夜行便でワシントンに向かいました。(ワシントンへ



SANDSエクスポ・コンベンション・センター

受付。会員でなくとも20ドル払えばOK。

開会式典後のケリー氏

ケリー氏

エクスポ内の小さな発表ステージ。1回の発表は30-45分程度。これが5箇所、計60コマ程度

50歳台の女性の多かった「性と加齢」セッション。
他に比べダントツに人数が多い企画でした。約千人。

100人位で「ID盗難、個人情報保護」セッション。「被害にあった人」に、6割くらいが手を挙げた。

閉会式の出口には来年の会場を知らせる巨大ポスター。
2005年9月29日-10月1日/ニューオリーンズ



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