記録映画『燃え上がる炎ー東大民主化闘争の記録』



これは 1968年から69年にかけた、あの「東大闘争(東大紛争)」を描いた記録映画です。

東大闘争と言えば「安田講堂攻防 戦」「入試中止」というのが多くの人の印象。

しかし、それが、マスコミや当時の 権力者によって印象操作されたものでした。そう言われれば、「えっ」と思うかも知れません。

そもそも東大闘争は、医学部の学生に対する不当処分から始まっているのですが、 東大闘争は「不当処分撤回、大学民主化という学生の全学ストライキ」が柱でした。したがってその終結は、ストライキ終結であって、その担保が「協定と批 准」(民主的手続き)だったわけです。このことが、意識的に 消されてしまったのです。

決して「安田講堂攻防 戦 の機動隊勝利云々」で終結したわけではありません。


東大 闘争は、「ノンポリ」と自認した諸氏、全共闘の諸氏も、全学連系、民青系の諸氏も、これに関与して総括にはいろいろありながらも、各人の生き方を決めて いったものだったと思います。私もそうです。


映画『燃え上がる炎ー東大民主化闘争の記録』(16mmFilm)
こういうものがあったんです。すでに50年経っています。

学生・教職員が、(当時の;今は?)東大当局 の独善的「大学の自治=教授会の自治」論をかざした「教育的処分」、しかも事実に反して、そして一方的な機動隊導入(1968年6月のこと)、に 対する怒りの 炎といったところでしょうか。
今の大学で「教授会の自治」さえ存在しているでしょうか? 学問の自由の礎となる大学の自治 は、教授会だけで守れる訳がありません。「教授=市民、その他=奴 隷」というアルカイックな発想が存在していたんですねぇ。
大学は何のために、誰のために、その自治は誰が守る? 社会進歩という国民の総意の中に位置づく大学の自治。
今でも問いかけられる記録映画です。

歴史的資料として観てもらえれば幸いです。


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製作・企画者は
全日本学生自治会総連合いわゆる「全学連」と、製作実行委員会となっています 。

製作実行委員会の団体名が以下の通り列挙されています。
全日本学生寮自治会連合(略称「全寮連」)
全国大学生活協同組合連合会(全国大学生連)
全国うたごえ協議会
東大教育学部学生自治会
東大理学部学生自治会
東大農学部学生自治会
東大法学部緑会委員会
東大医学部医学科執行委員会
東大医学部付属看学(看護学校)自治委員会
東大合唱団あらぐさ
東大大学院生協議会
東大職員組合
東大生活協同組合(東大生協)理事会
東大生活協同組合(東大生協)労働組合
好仁会労働組合
日本映画復興会議
記録映画作家協会
青年オーケストラ
以上、いまは解散した団体もありますが、おそらく今の現役学生教職員も認識がないかもしれません。